投資をするうえで、株価が想定と逆の方向に行くことはいくらでもあります。それこそ上がるか下がるかしかないないのです。
株価が逆に向かって損が膨らんだ時に、損失を限定するためにその株を手放すことを損切りといいます。では、どの程度の損失率で損切りして株を手放すのが良いのでしょうか?
ここでは損切りでの適切な損失率は資金量の基本5%以下、最悪でも10%以内しました。
どうしてそうなるのかを考えてみましょう。
損失を取り返すのは簡単ではない
下の表は、損失率に対して、損失を出す前の金額に戻すために必要な利益率になります。
例えば、100万円の資金で損失率50%を被ると、資金は50万円になります。
この50万円の資金を100万円に戻すためには利益率100%を出す必要があります。
損失率5%であれば、5.3%の利益を上げれば資金を元に戻すことが可能です。
損失率10%で11.1%の利益を上げれば資金を元に戻せます。
10%くらいまでは損失を取り返すのに必要な利益は同程度になります。
しかし、損失率が20%、30%と増えていくとそうはいきません。
損失を取り返すのに必要な利益率がどんどん増えていきます。損切りをせずに損失を限定しないとつらい勝負になっていきそうです。
この辺りから考えると、損失率10%を最大の損失としてできれば5%程度で損切りしておきたいところです。
連続で損失を出しても資金が残せる
次の表は、各損失率に対して10回連続で損失を出し続けた場合に残すことができる資金の割合です。
10回連続負けるということはないような気もしますが、全く起きないことではありません。
株を買う毎に上がるか、下がるかの確率は1/2ですが、10回程度であれば負け続ける可能性もあります。(もちろん、何百回続ければ、確率1/2になります)
損失率10%で損切りをし続けた場合、資金は元の金額の約35%までの減少してしまいます。
損失率5%で損切をし続けた場合、資金は元の金額の約60%程度残ります。
もし損失率25%という損切りしていれば、ほとんど資金が残らずに退場となってしまいます。
ここから、10回連続負け続けるという負けが相当込んだ状態においても資金をある程度保全できる損失率5%を基本として、悪くても損失率10%以内には損切りすることにします。
結論
損切りでの適切な損失率は資金量の基本は5%以下とし、最悪でも10%以内としましょう。
特に損失率5%であれば負けが込んでも、60%程度の資金を残せます。
先人たちの残した本には、とにかく生き残ることが重要と書かれています。生き残ることで経験を積むことができ、次のチャンスには利益を得るための準備ができるそうです。
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